今年はまさに、お釈迦様がお説きになられた、悪世末法の世を、私達の前に見せておられる如き現象が起きております。

 皆様もご自身、静かに振り返って頂けば、これでは良くはないよねと、どこかで感じておられることでしょう。何かがおかしいと。

 お釈迦様は、自然のあらゆる現象は、そこに住む人の心の現れと説かれます。不自然を自然に替えるのは、人の心を不自然から自然に替える事しかないと。それでは、自然な人の心とは、どのような心を云うのでしょう。お釈迦様は、佛の心に近づくことと申されています。

 佛の心に近づくには、もうこれで良いと満足せずに、常に菩薩に成るための修行をすることが大切であり、菩薩に成らせて頂くには、如来様のお言葉を固く信じ守らせて頂かねばならないと説かれておられます。人間の多くは、下のものと見てしまう餓鬼や畜生と比較をして、人間である自分の方が優れていると思いこみ、自分は偉いのだと勘違いをし、佛の申される努力は自分には必要無いと、己の正当性を取り繕う事に時間を惜しまないものです。これらの心を持っている人の事をお経の中では「無知の者は錯乱し 迷惑して教えを受けず われ知んぬ此の衆生は 未だかって善本を修せず 堅く五欲に着して 疑愛の故に悩みを生ず」と申されております。又、僧に対しても、「比丘・比丘尼の 増上慢を懐くことある …自ら其の過を見ず…この人福徳少なくして」とも申されております。このように、お釈迦様から見れば、あまりにも総ての人間が愚かであると申されます。

 そんな人間が何を頼りに心を磨かせて頂ければ良いのか、お釈迦様は「如来妙色身 世間無譽等 無比不思議 是故今敬来…」と如来様をお迎えし、如来様に、人知を遙かに越えた、無量無辺の佛知をお教え頂きなさいと申されております。

 そして、如来様のお言葉に従い、親子の苦しみ、夫婦の苦しみ、仕事の苦しみ、金銭の苦しみ、病の苦しみ、人間関係の苦しみなど、人が受ける総ての苦しみを受けた方のみが、心が正しくなると説かれおります。

 自分の思いこみや、考えで自分が正しいと思っている人は「無知の者」と云うことで、不自然と云うことでしょう。

 私達が日頃から、感じている正しい心と、余りにもかけ離れている心が正しい心のようです。その心を一人でも多くの方が持つことにより、自然界も平穏な平和な地球に戻っていくと申されます。

 ご自身が正しいと思っておられる方、貴方は、ご自身が何の為にこの世に生まれさせて頂いたか、本当にご存知なのですか?

 毎日、心の底から幸せとお感じですか?何の不安も不満もないですか?ご先祖に対し感謝でいっぱいですか?

 答えが、いいえの方は、ご自身は、この世に生まれさせて頂かれた意義も目的も使命も役目も何もご存知でないことに、気付かれるべきです。不安不満は真実を知らない事からおこっているものです。そして子孫の為、自分の為、世界平和の為、今貴方の心を正しくすることです。その為に、お釈迦様は三千年前より人間の傲慢を憂い、正しい心に変わる方法を、お経に納められたのです。

 秋の彼岸、人間の愚かさに気付く事が出来る方は、お経を手に取り、ご先祖と共に、お釈迦様のお言葉に心を傾けてみましょう。

合掌