正しく生きて初めて楽しく生きられる。

 此処でしっかり押さえておかなければならない事があります。

 それは、正しい、という基準です。人々は皆、自分の基準が正しいと決めつけています。あらゆる項目の正しい基準が自分自身、個が正しい基準であることを、深く深く知っておくことが重要です。

 夫婦であっても、親子、兄弟姉妹、同僚、友達、どの様な人間関係でも、個々一つ一つ総て正しいが違うのです。この事を知っているだけで、悲しみ、苦しみ、悩み、イライラ、怒り、が随分解消されるものです。

 悩み苦しみは、正しい基準のズレから生じている事が多いものです。

 親は子に正しいと思う事をしてくれることを望みます。しかし、物事を形にしたり、言動で表現し実行するためには器が必要です。器が出来ていないのに強要すると自己崩壊か反発をします。此の反発が一般に云う反抗期なのです。

 反抗期も一般には子供が当たり前に通る道、また子供が悪いからと誤解されています。反抗は、子供の器を推し量れない親の無知や親の器の無さから起こる、子供の自己防衛の信号です。

 親や大人達は、自分の立場や力が子供より勝っている分、大きな優しさが欲しいものです。自分の正しさを押し付けたり、認めさせようと思わなければ、怒りは現れません。

 正しく生きているのに、正しく生きようとしているのに、人に迷惑を掛けずに生きているのに、人のために成ること、役立つことをしているのに・・・。でもその前に個々の正しい基準の違いに気付き、個々に正しさのあることをもっと深く知ること、そして認めていく優しさが必要ということです。この様な心は、佛智を頂かなければ身に付くものではありません。

 秋の彼岸、先祖と共の生活をさせて頂き、親子であっても、自分の正しいと相手の正しいが違う事を何時も思いだし、意識をしながら話をしていけば、今までに気付かなかった相手が見えてきたり、自分の拘りが見えたりするものです。

 そして、個々の正しさを皆が持っている事に気付いた上で、佛が正しいとされる心の持ち方、モノの見方を身に付けて行かれると、佛の智恵も皆様の日常生活に活き活きと活かされることでしょう。

 秋の夜長、ご自身の正しさと、佛の正しさを見比べることも、一生に一度はなさっても面白いかもしれませんね。

合掌